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2008年01月06日

カメラカプセル

大学時代は、NikonFとELをぶらさげて撮影に行ったが、毎日2台のカメラをぶら下げて歩くのはおっくうだった。

当時のズームレンズ(今も安物デジカメのは駄目)は素人向け仕様で、例えば標準ズームとも言える43~86mmなどは収差だらけだった。当然のように単レンズを常用していたから、どうしても2台必要だったのだろう。

そんなとき、ズームレンズが大好きな友達(ただしCanon党)がカメラカプセルを買った。当時出たばかりのOLYMPUS製のXAだった。あまりの軽さとあまりの小ささにびっくりしたものだが、何よりもデザインがよかった。おまけに、プログラムAEではなく絞り優先オートだった。とどめに、シャッタースピードはファインダー内で確認できた。後に、素人受けするXA2が出たが、そんなのには興味がわかなかった。

彼はいつもカメラカプセルをポケットにしのばせるようになった。いい写真も撮った。その写真を一緒に全倍サイズに伸ばしたことがあったが、周辺がほとんど流れていなかったので、びっくりした。ちなみに、全倍は引伸機を横に向け、印画紙を壁に貼り付けて焼く大きさだ。一般の引伸機では直下で焼けない。だからこそ、二人で焼いた。

レンズにほれた僕は、次の日カメラカプセルを買いに行った。引退するまで毎日ポケットに入れて、「決定的瞬間」を追い続けた。露出計とほぼ同じ大きさのカメラだからこれは便利だった。同時携行のカメラは簡素なNikonFのアイレベル1台ですんだ。名作こそ撮れなかったが、記念写真やメモには不自由しなかった。いいカメラだったと思う。

カメラカプセル

就職してからはカメラを常時携行しなくなっていたが、妹が旅行にいくときXAを貸してやった。使いやすかったとほめてくれたので、彼女にXAをやった。妹には、後で買ったストロボもくっつけて渡した。

カメラカプセル

妹はなんとその後20年近くXAを愛用した。数度の修理を経て、OLYMPUSのサービスが「部品枯渇につき修理不能」とわびをよこす世紀末までだ。

その話を聞いて、ほんとうにうれしくなった。やはりいいカメラだったのだろう。

★後日談
その頃、僕は安直な万能カメラとして、OLYMPUS製Izm300を使っていた。あれほど嫌っていたズームレンズだったが、1台しかカメラを携行しないのならば優れた面が多々あった。ただし、このカメラは山の神が落下させ18000円もの大金を積んでストラップ基部の修理をした。一体整形であるプラスチックカメラの大きな難点だ。ところが、Izmは半年もたたないうちに山の神が行方不明にしてしまい、18000円は藻くずと消えた。OLYMPUSとは相性がいいのか、悪いのか。

カメラカプセル

後に、デジカメを買おうというときも、OLYMPUSを選んだ。コジマ電機でだまされてC-820を買ったが、これは2年後僕が沖縄のどこかに忘れてきた。職場で使ったC700の便利さにほれていたので、自宅ではC720を買い、ごきげんに愛用していたが、山の神がどこかでレンズの前玉部を落としてきてしまい、お蔵入りとなった。山の神は、いつもおもしろいことをしてくれる。

ちなみに、今の常時携行カメラは、Nikon製Coolpix2100。先月、予備としてCoolpix3100も追加入手した。自宅での常用機はKodakDC290。サブがDC260だ。これは知る人ぞ知る名機、否、迷機だ。Coolpixが調子いいので、電源を入れることが激減した。

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帯に短し、襷に長し。
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