バイクのおっさんとヘボ釣り

人形使いのマリオが作った最高傑作「ザナドゥ」。

これだけ聞いて、コブラのことだと分かる人はヲタクである。

僕は、青年と呼ばれる世代だったころ、少年誌を読んでいた。目的はコブラだ。確かに、コブラは子ども向けの漫画ではなかった。

寺澤武一が、スーパージャンプでコブラを再開したときは、狂喜した。最後に買った単行本は、「マジックドール前編」。

ずーーっと、壊れたザナドゥのことが気になってしかたなかった。


長いこと後編が出なかったが、後に寺澤武一が闘病中だったことを知って、謎が解けた。

先週、時々訪れる近くの喫茶店で食事したら、店の片隅に「マジックドール後編」が置いてあった。

むさぼるように読んだ。

途中で結末が予測できてしまったが、これも長年のコブラファンだからだろう。

コブラガールズと呼ばれる寺澤武一独特の女性ファッションは健在だが、ヒロインの顔つきは少々変わった。かっこよかったのが、かわいらしくなったというべきか。

そのかわいらしいザナドゥは、とんでもなく強くてびっくりしてしまう。そんなザナドゥが、最後は登場時より明らかに小型化しているのがおもしろかった。

しかし、しかし

ザナドゥの飛び道具は、元のクリスタルボーイがコブラの左腕を奪った斧。

マジックドールの結末は、レディがエメラルダ姫に戻ったときと同じネタ。

話の進行パターンは、明らかにマンネリ化しているのだが、少々新ネタもあり、やはりコブラはすばらしいなと思ってしまう。

出版社は変わってしまったが、「マジックドール後編」は入手する予定だ。