バイクのおっさんとヘボ釣り

40年ちょっと前、僕は地元の近江寺（きんこうじ）の修正会（しゅしょうえ）に出た。ただし、僕は地域の農家の子ではないし、僕の家は寺の檀家でもない。

この行事は輪番制で、僕が住んでいた木幡の村がその年の当番だった。

僕の小学校は単クラスが6学年（僕の学年は15名）しかないそれはそれは小さな学校だったから、村の男の子も少なかった。そのせいだろう。地域の行事によそ者を入れることはめったになかったはずだが、団地ではなく村の借家に住んでいた僕にもお呼びが掛かった。公会堂と呼ばれていた地域の集会所で、夕方から夜にかけて何度か練習したはず。

記念写真が残っているので、子鬼として出演？したのはまちがいないのだが、かけ声が「けっちん・かっちん・やーん・やーん」だったことと、練習の後にもらったお菓子がおいしかったことと、修正会の当日、軽トラックに乗りきれなかった僕だけ、村で唯一のスポーツカーに乗せてもらったことぐらいしか、記憶がない。

村の子がスポーツカーと呼んでいた車は、おぼろげな形の記憶から、トヨタS800だったことを後に知ったが、3000台しか出荷されていない車だったことを知ったのは、これを書いている今日である。

この体験も、車高が極端に低かったことと、二人乗りだったことしか記憶がない。

http://www.hyogo-c.ed.jp/~rekihaku-bo/historystation/festival/html/013exp.html