朝顔に釣瓶とられてもらひ水
いつもの釣りに使っている折りたたみ椅子は、1000円程度で買える
子供用だ。
大人用は、腰の位置が高く、竿受けを使用しない「僕のズボ釣りスタイル」の場合、前あたりに気づいて、竿に手を伸ばすには遠すぎることから、あえて常用してきた。
ところが、最廉価商品とあって、構成パーツが手抜きのオンパレード。金属部分は案外長持ちするが、ジョイント部分のプラパーツがいつも破損する。偶然、別個のパーツが破損した同じ椅子を捨てずに放置していたので、二個一にでもしてやろうと目論んで、庭の片隅に広げていたら、ある時アサガオが蔓を伸ばしていることに気づいた。それからは、大風が吹くたびにどうなるかなあと心配していたが、とうとう10月2日に開花した。
千代女の
朝顔に釣瓶とられてもらひ水
は、どう考えても
やらせ的だが、思いは分かる気がする。
垂水の日向にあった祖母宅には、市の上水道が来てからも、明治の頃そのままの井戸が残っていた。スイカ(昔の冷蔵庫には入らない)を冷やすのぐらいにしか使っていなかったが、釣瓶の実物を見たことがない人が増えている昨今、昭和の遺物として、釣瓶体験を語り継いでいきたいものだ。
■番外
一週間たたぬうちに大風が吹いて、椅子は吹っ飛び、朝顔の苗は枯れてしまった……orz。
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